映画や、テレビの仕事をしている先輩とお茶した。何気にこの頃のテレビの話や映画の話しなどをしている内に、ジーンハックマンの話になった。30代後半にビデオショップの店長さんに勧められてみた映画に彼が出ていた。
暖かい風味のある笑顔が好きになり、今もずーとファンである。と話し、その先輩に日本では誰が似ているのかと尋ねたら、思い当たらないと考えているようであった。しばらくの沈黙の後、この頃はみんなが主役だからなぁ。とポツリと言った。
皆が主役になりたいのかと思いつつ、大向こうを唸らせたいと言う気持ちが盛んな頃は私もまだまだ青かったな、としみじみ思う。飾りも気取りも何にも無くなって素のままでいられるように成るには、針の穴に糸を通すような細い道を通過したかどうかで決まるような気もする。
易者は名脇役で主役の相談者に的確なアドバイスしてこそ光るのだと感じているこの頃。ジーンハックマンまでには程遠いがあんなふうに自然体で優しい笑顔を出来るように脇に徹している日々である。