初めて働く事に成った日、別に暮らしていた母から働く事についての注意みたいな手紙をもらった。何十年の昔の事でしばらくは大事に持っていたのだが、擦り切れていつしか無くなった。
職場の一人者になる事。一生懸命に働く事。職場では居なくては成らない人になりなさい。そして不平不満を言わないこと。等が書かれていたように思う。全部まっとう出来ず、不満を言いながら年を重ねた。そうこうしている内にいつしか働いてもらう人を頼む方に回り、先頭きって自然と身を粉にして脇目も振らずに働いた記憶がよみがえる。
特に自分の事より人の事は殊更動いたように思う。扉が開くのはそんな積み重ねからかもしれないなーぁと思っている。一目散に一つのことしか出来ないから仕方が無いがその人なりの顔は、まじめにコツコツ一生懸命の後にそれなりの顔が出来るのかもしれない。